今の自分を作っているものたちを紹介する“自分の33の〇〇“シリーズ。
第28回目の今回は、『ベイビーステップ』についてです。
『ベイビーステップ』は週刊少年マガジンにて2007年〜2017年まで連載されていたテニス漫画。
成績優秀な優等生のエーちゃんがテニスに出会い、テニスを通じて成長していく物語です。
優等生らしくデータを駆使して戦うのが、スポーツ漫画としてかなり新鮮だったなと思っていて、大好きな漫画のうちの1つです。
名シーンもたくさんあるんですよね。終わってしまったのが惜しいくらい。
今回はそんなテニス漫画『ベイビーステップ』についてお話していきたいと思います。
- 作者:勝木光
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: Kindle版
魅力的なキャラ達
名作と呼ばれる作品に共通する点は、登場する人物達が誰も彼も魅力的なことなんじゃないかと思います。
『ベイビーステップ』も例に漏れず、魅力的な人物がたくさん登場します。
主人公のエーちゃん自身がまずストイックに頑張るめちゃめちゃ良いやつ。
そんな良いやつの周りにはいい人達がたくさん集まってきます。
向上心が高く、テニス経験者とは違った視点で物事を見るエーちゃんに周りは次第に影響されていきます。
その切磋琢磨感を見ていると、胸が熱くなってきます。
テニスのプレイスタイルとしても、データを重視するタイプだったり、パワータイプだったり、めちゃめちゃサーブが早い人だったり、プレーに華があるタイプだったり、多彩なプレイスタイルが登場します。あなたの好みのキャラも絶対出てくるはず。
ちなみにエーちゃんはデータと恵まれた反応速度を駆使して戦っていくコントロールタイプ。
「全てのボールに追いつき全てのボールをコントロールすることができれば、理論上は負けない」ということを心情に格上の相手にも必死に食らいついていきます。
その様を見ていると応援せずにはいられず、劇中でエーちゃんの周りに人が集まってくるのもうなずけます。
テニスの描写・練習の描写がリアル
スポーツ漫画にありがちなのが、派手な能力を身に着けて無双するだったり、主人公がとんでもない身体能力を持っていたりするのですが、『ベイビーステップ』はその点現実感のある描写が多いと思います。
個人的には能力バトルも大好きなんですが、スポーツ関係の仕事をしている身としては、リアルな描写だからこそ没入できる所もあるのかなと思います。
実際の試合のような駆け引きが行われていて、おかげで現実のテニスの試合も楽しめるように鳴りました。
また練習の描写もリアルで、結構科学的な知識に基づいてトレーニングが登場しているのも好感が持てます。作中にはあの錦織圭選手も通っていたIMGアカデミーやジャパンナショナルトレーニングセンターが登場しますし、実際あるラケットメーカーやテニスウェアメーカー、プロテインメーカーも登場します。
実際にエーちゃんとヒロインのなっちゃんはラケットメーカーのプリンスと現実世界で用品使用契約を結んでいましたし、エレッセとウェアのコラボもしています。
漫画のキャラクターとメーカーがタッグを組むというのも面白い展開ですよね。
大好きな名言
作中たくさんの名言が登場するのですが、中でも大好きなのが、漫画のタイトルにも使われたこのセリフ。
「Baby steps to Giant strides (小さな一歩がやがて大きな足取りになる)」
これはフロリダのIMGアカデミーへテニス留学をしたエーちゃんが、アカデミーで出会った仲間のうちの一人、アレックスから贈られた言葉です。
まさにエーちゃんを表すのにピッタリな言葉ですが、その後エーちゃんの一つの信念となっていきます。
赤ちゃんから大人になるにつれて歩幅が大きくなっていくように、長い道のりだとしても、一歩一歩着実に歩んでいくことで、大きなことが成し遂げられるという意味で、エーちゃんの生き様そのものですし、自分も目標を見失いそうになった時にこの言葉を思い出して、もうひと踏ん張りできるんじゃないかなと思います。
まとめ
色々好きな漫画あれど、楽しんで熱中するだけでなく大きな影響を受けた漫画というのは、そう多くないです。
スポーツ漫画が持つアツさだけでなく、どこか爽やかさもあるような気がするので、普段あまりスポーツ物の漫画を読まない人にもオススメできる一冊だと思います。
もしも気になったら是非読んでみてください。